肩書きと実力 〜将棋〜

肩書きと実力がイコールとは限らない。

私がそうだった。

肩書き上の私の将棋の棋力は「アマ三段」である。 一応(お金を払えば)日本将棋連盟に正式に認めてもらえる。

しかし棋力判定方法なのだが、「NHK将棋講座の本の中にある問題を解き、正解数によって棋力を認定してもらう」というものであり、対局を通したものではなかった。

一方、対局を通して棋力を認定してもらう方法もある。

「将棋ウォーズ」というアプリでインターネットを通じて様々な人と対局をして勝っていくことで昇級を重ねる方法だ。

こちらでも日本将棋連盟が棋力を正式に認定してくれる。

 

ちなみにこの将棋ウォーズでの私の棋力は初段である。

初段の中では上位にランクをしているが、初段は初段である。

 

肩書きでは「アマ三段」、対局では「アマ初段」というのはやや情けないと思い、二段に昇段してこのアプリをアンインストールしようと思った。

将棋ウォーズは課金なしでは「1日3局」指すことができるが、それ以上対局したい場合、課金(600円)をすれば1ヶ月間指し放題になる。

課金をするかどうかを悩んだが、時間を買おう(早く二段昇段し早くやめよう)と思い課金してしまったのが運の尽きだった....

 

没頭してしまった。

しかも指せば指すほど勝てなくなる。

集中力が続かない中で連戦をして「うっかりミス」でよく負けた。

1日3局は集中するのにちょうど良い数だったのだろう。

将棋という集中力が勝敗を左右するゲームでは集中力の欠如は致命的である。

しかし対局を連続していると集中力が無くなる。

考える事を拒否するというか、考え続けることが嫌になり早く1手を指したくなるのだ。

「脳は疲れるんだな」ということが身にしみる。

 

結果、課金をして対局数のリミットを外したことは「悪手(将棋用語で悪い手)」であり二段の道は課金前より遠くなってしまった。

 

しかも空き時間を将棋に費やしてしまい、他の事が疎かになるというマイナスのおまけ付きだ。