上海で詐欺にあったが実は安いのではないか?

たまにテレビでドッキリ企画というものがやっているが、

「自分が仕掛けられたらどんな反応をするのだろう?」

とよく思う。

 

★★★

 

2年前、上海で詐欺にあった。お茶会詐欺というやつだ。ビックリするような金額を請求された。

請求額は3万円。よくわからないお茶や烏龍茶を信じられないような金額で買う羽目になった。

旅行初日だったこともあり、直後はたしかに落ち込んだのだが、数時間くらいで考えが変わった。

 

「本物の詐欺を体験できたことはすごく価値がある」

 

例えば、私達はお化け屋敷などで恐怖を体験できるがあれは作り物だ。

安全が確保されている上でのアトラクションとしての恐怖である。

しかし私の詐欺体験はリアルだ。

自分が詐欺にあったとき(緊急事態でもよい)にどんなふうに対応するのか、意外と自分でもわからないものだと思う。

パニックになるのか、怒り出すのか、泣き出すのか....

詐欺に気付いた時、私は意外と冷静だった。その時考えていたことは、

「一番大事なのは命だ。なるべく穏便に済ませ、早くこの場から離れよう。」と考えていた。

詐欺に気付いている素振りも見せずにさっさと会計を済ませ、笑顔でさよならした。

 

詐欺という緊急事態でも自分が冷静でいたことは結構嬉しかった。

今後何か緊急事態があってもパニックにならないかも知れないし、詐欺に関しては1度経験済みなので、多少免疫ができた可能性もある。

 

とはいえ、この体験は脳へのインパクトも大きかったのだろう。上海旅行で一番印象に残っている。

 

私の思い出にしておくだけでは"もったいない"ので、機会があればなるべく人に話している。雑談をしている時に話すことが多い。

 

私は3万円で「詐欺体験ネタ」を仕入れ、他人に話して楽しんでもらうことで回収しているつもりだ。

失敗したらその体験を調理して、他人に話して楽しんでもらえばそれでいい。

みんなが興味を持ち楽しんでくれたなら3万円など安いものだ。